卒業式答辞

 
 寒さの中にも春の訪れを感じる今日、私たちは卒業の日を迎えることになりました。
 本日は、私たちのために卒業式を挙行していただきますことを卒業生一同、心よりお礼申し上げます。
 すっかり体に馴染んだ制服に身を包むのも、今日で最後となりました。
 入学当初は、これから始まる高校生活に期待を膨らませながらも、同時に緊張と不安を抱えていました。友達と仲を深めようと試みるけれど、コロナの影響で、向かい合ってお弁当を食べることができず、今に比べて、会話を気軽にできる環境ではありませんでした。
 しかし、私たちの学年は、優しくて笑顔の似合う子が多く、マスクという隔たりはあっても、少しずつ交流を深めて、今では笑い声が絶えない学年へと成長を遂げました。「おはよう」と声をかければ、「おはよう」と返してくれることがとても嬉しくて、幸せを感じる瞬間でした。
 進級すると次第に制限も緩和し、いちご狩りや宮島への特別活動も増えていきました。そして気づけば、後輩という存在ができました。私たちよりも人数が多く、先輩としてよきお手本となれるのか不安でした。ですが、オリエンテーションなどで声をかけたときには、緊張の中にも笑顔を見せてくれて、リアライズの生徒は本当にあたたかくて、「類は友を呼ぶ」という言葉につきるな、と感じました。学年を超えて仲良くしてくれてありがとうございました。みなさんとって、少しでもかっこいい先輩になれていたら嬉しいです。
 また、三年間、様々な面で私たちを応援し、指導してくださった先生方、学習面ではもちろん、一人ひとりに向き合って、言葉をかけてくださいました。私がなにかに「挑戦したい」と提案したときには、否定せずに、「やってみよう」と応援し、ひとりで悩んだときには、「誰かに助けを求めてもいい」という言葉をかけてくださいました。先生方のおかけで、たくさんの経験を得ることができました。本当にありがとうございました。
 そして、どんなときでも私たちのことを一番に考え支えてくれた、両親、家族。入学から卒業まで、あたたかく見守って、ときには厳しく育ててくれたことに感謝しています。テストで良い点が取れて嬉しかったとき、友達とうまくいかなくて苦しかったとき、進路について悩みもがいたとき、どんなときでも安心して帰れる場所で待っていてくれてありがとう。きっとこれからも、私たちは新しい道を進んでいく中で、心配や迷惑などをかけてしまうと思います。それでもどうか見守っていてほしいです。これからもよろしくお願いします。
 まだまだ数えきれないほどの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。今までお世話になった方々への感謝と笑顔を忘れずに、これからの人生を一歩ずつ歩んでいきたいです。
 名残は尽きませんが、理事長先生をはじめ、校長先生、教職員の皆様のご健康をご活躍、そして山陽女学園の益々のご発展を祈念し、すべての方々に感謝の気持ちを込めて、答辞とさせていただきます。
 

2024年3月2日 卒業生代表